パニック障害について
パニック障害について病名がついたのは1980年ですが、日本では長い間、知っている人が少ない病気でした。
広く浸透していないせいで、身近な人からの理解が得られなくて苦しんだ人もだいぶいたと話されています。
今では、パニック障害を抱える芸能人がカミングアウトを行う例も増加し、そのことと共に世間の理解も広がってきました。
パニック障害という名前になる前は、不安神経症とか心臓神経症などという名称でいわれていました。
パニック障害の主要な症状の中に通称パニック発作がありますが、発作だけではパニック障害と診断されません。
それは、パニック発作が繰り返し起こり、それが再度生じるのではないかと必要以上に不安を覚え、発作が生じないように避ける行動が認められる場合に診断が下されます。
パニック発作だけが頻繁に発生しているのなら、身体のどこかに要因が潜んでいると思うか、別の精神疾患を予測します。
パニック発作は、呼吸困難、息切れ、動悸などたくさんの症状が突然生じますが、30分以上症状が続くことはありません。
発作の種類はいろいろあるので、心臓や呼吸器系の病気から来ているのではないかと考えがちですが、パニック障害のときはそのような異常は発見できません。
こういったことを認識していないことから要因が解明できず、数箇所の医療機関を受診したり検査をしてもらったりする人も大勢います。
パニック障害は、初期のうちに発見してすぐ治療するようにすれば完治させることは不可能ではありません。
わかるまでの期間が長くなり、慢性化してしまうとなかなか治りにくくなりますので、早めの治療開始が重要です。